株の制度信用取引の逆日歩で30万以上の損失
Sさん(40代)
株主優待をゲットする上で、リスクを抑える手法があります。 それは、株主になるための権利付最終日で、目当ての株式を現物で買い、信用取引でその株式の売り建てをするというのを同時にし、次の日に買った現物株式と信用取引の売り建てを現渡しする方法です。
そうすることで、その株式の買値と売値が同じになり、その後その株式の価格が上がっても下がっても、損することはないというものです。 株式の売買手数料などはかかりますが、基本的にリスクは少なく、株主優待をゲットできます。
これは一般によく知られている手法です。 しかし、気をつけなければいけないことがあります。 信用取引には、制度信用取引と一般信用取引と2つの方法があるのですが、必ず一般信用取引で売り建てをするということです。
制度信用取引の売り建てをすると、逆日歩という手数料がかかる場合があります。 この逆日歩をざっくり説明すると、信用取引で売るための株式が足りなくて、他からわざわざ借りてこなくてはならない調達コストで、その手数料です。 その手数料が、とんでもなく高額になることがあります。
私は、ある会社の株主優待をゲットしようとして、制度信用取引の売り建てを使ったことがありました。 おそらく逆日歩は発生しないと私は予想していたのですが、予想に反して発生してしまいました。
私は、その会社の株式を大量に制度信用取引の売り建てをしていた上に、高額な逆日歩になったので、30万円を超える逆日歩を支払うハメになってしまいました。 一方で、一般信用取引の売り建ては逆日歩が発生しません。
ちなみに、一般信用取引の売り建てを利用できる証券会社は限られていて、お勧めは松井証券やカブドットコム証券です。 リスクを抑えて株主優待をゲットする手法では、必ず一般信用取引の売り立てを使うようにしましょう。