銀行員の強引な勧めでブラジル投資信託を購入
Sさん(30代)
特にこれといった趣味もないので、いつの間にかといったいう感じで毎月の給料が振り込まれていき、それが自然とそこそこの金額になってきていました。
さすがに普通預金の口座にそのままにしておくのももったいないと思ったので、10年ほど前に銀行の窓口に相談にいきました。
投資については全くの素人でしたし、仕事をしているので日頃から細かな値動きをチェックするようなことは向かないと思いました。
銀行の窓口で勧められたのが、投資信託でした。自分で運用をしなくてもよく、配当を受け取れる仕組みなので、これならできると感じました。
といっても投資ですから、ただお金を預けておくのとは違ってリスクがあることも不安でした。本当は安全な円に投資をしたいと思っていたのですが、それでは大した利回りでないこともわかりました。
せっかく投資という少しでもリスクのあることをするのなら、より利回りのいい商品の方がいいという意識が働きました。
当時は新興国がとても発展をしている時期でしたし、近い将来にブラジルではオリンピックが開催されることも決定していました。そこでブラジルへの投資が加熱していた時期でした。
そこで積極的にというか、素人にこれでもかというくらいに強引にブラジルへの投資信託商品を勧めてきました。
確かに当時のブラジルの利回りを見て、しかも銀行員がこの商品はいいと太鼓判を押すわけですから、思いきって契約しました。
しかしブラジルの景気はオリンピックの開催を待つことなく減速して、投資信託の元本も目減りしてしまいました。
銀行には不満を口にしましたが、すでに担当者は転勤していましたし、販売した当時には予想のできないことの一点張りでした。
投資の経験が浅い間は、リスクの大きい商品の契約はするべきでないと経験しました。